民事再生法の条文ポイント

第24条の2(意見の聴取)


 裁判所は、再生手続開始の申立てがあった場合には、当該申立てを棄却すべきこと又は再生手続開始の決定をすべきことが明らかである場合を除き、当該申立てについての決定をする前に、労働組合等(再生債務者の使用人その他の従業者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、再生債務者の使用人その他の従業者の過半数で組織する労働組合がないときは再生債務者の使用人その他の従業者の過半数を代表する者をいう。第246条第3項を除き、以下同じ。)の意見を聴かなければならない。

ポイント解説: 

 過半数の従業者からなる労働組合は、手続の帰趨に重大な利害関係を有し、再建を図る上でその協力が不可欠なためでる。この規定は、本法制定時には定められていなかったが 、平成16年改正の際、会社更生法と同様の規定(同法22条)を受けて、新設された。

 労働組合等に対する意見の聴取を定めた規定としては、他に、事業譲渡の許可時の意見 聴取(43条3項)、提出された再生計画案に対する意見聴取(168条)の規定がある 。