民事再生法の条文ポイント解説

第1章 総則 第2条(定義)


 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

一 再生債務者 経済的に窮境にある債務者であって、その者について、再生手続開始 の申立てがされ、再生手続開始の決定がされ、又は再生計画が遂行されているものをいう。

二 再生債務者等 管財人が選任されていない場合にあっては再生債務者、管財人が選任されている場合にあっては管財人をいう。

三 再生計画 再生債権者の権利の全部又は一部を変更する条項その他の第154条に規定する条項を定めた計画をいう。

四 再生手続 次章以下に定めるところにより、再生計画を定める手続をいう。

ポイント解説: 
 再生債務者とは、再生手続開始申立て(法21条)から再生手続を経て再生計画の遂行(法186条)までの過程を通じて、民事再生法に基づく事業又は経済生活の再生(条1条)の対象となる者をいう。したがって、再生手続開始決定よりも前(手続開始申立て後、開始決定前)の段階や、再生手続終結(法188条、233条、244条)後、再生計画で定められた弁済期間満了までの間も、債務者は再生債務者と呼ばれる。

 法人では、会社のみならず、学校法人、医療法人等も民事再生能力を有する。

 再生債務者等とは、結局のところ、再生手続において、再生債務者の業務を遂行したりその財産を管理処分したりする権限を有する者のことをいう。

 再生計画は、再生計画案(法163条1項・2項)について、再生債権者の法定多数決による同意を得て(法172条の3、214条3項、230条6項)、裁判所の認可(法174条1項、231条1項)を受けることによって効力を生ずる。

 再生手続は、再生手続開始申立て(法21条)から再生手続を終了させる決定の確定までであり、債務者が再生債務者と呼ばれる期間より短い。つまり、再生計画の遂行自体は再生手続に含まれない。ちなみに、再生手続開始申立て後開始決定前の期間は、再生手続に含まれると解されている。