信託法の条文ポイント

第17条(信託財産に属する財産の付合等)


信託財産に属する財産と固有財産若しくは他の信託の信託財産に属する財産との付合若しくは混和又はこれらの財産を材料とする加工があった場合には、各信託の信託財産及び固有財産に属する財産は格別の所有者に属するものとみなして、民法第242条から第248条までの規定を適用する。

(ポイント解説)
 旧30条の規定を維持するものである。識別不能に関する18条が新設されたことに伴い、混和と識別不能との区別が問題となる。
 混和とは、複数の物が混合して、事実上、これを分別できなくなった状態を指す。18条の識別不能は、複数の物がそれぞれ物理的には弁別が可能であるという状態は維持されているが、その帰属関係が不明瞭な状態になった場合をいう。