大阪地方裁判所令和3年9月29日判決(判例タイムズ1499号195頁)
「特定の遺産を特定の相続人に「相続させる」趣旨の遺言は、遺言書の記載から、その趣旨が遺贈であることが明らかであるか又は遺贈と解すべき特段の事情のない限り、当該相続人に単独で当該遺産を相続させるとする遺産分割の方法が指定されたものと解すべきであって、これによって、何らの行為を要せずして、当該遺産は、被相続人の死亡の時に直ちに相続により承継されることになり(最高裁判所平成元年(オ)第174号平成3年4月19日第二小法廷判決・民集45巻4号477頁)、当該相続人は、登記なくしてその権利を第三者に対抗することができるし(・・)、単独で相続登記をすることもできる。そうすると、被相続人が「相続させる」趣旨の遺言をしたにもかかわらず、」「相続人全員との共同申請が必要となる遺贈の趣旨であったと解すべき特段の事情については、単に負担付きで「相続させる」趣旨の遺言をしたというだけでは、足りないというべきである。」「負担付きで特定の遺産を特定の相続人に「相続させる」趣旨の遺言も、遺産分割の方法の指定であることに変わりはない。」「本件公正証書遺言については、民法1002条1項が類推適用される」