近時の重要判例


生活保護費と婚姻費用分担

東京高等裁判所令和4年2月4日決定(判例タイムズ1508号120頁)

「生活保護は、生活に困窮する者が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することを要件として行われ、民法に定める扶養義務者の扶養及び他の法律に定める扶助は、すべて生活保護法による保護に優先して行われるものとされている(生活保護法4条1項、2項)のであるから、相手方及び子らの生活を維持するための費用は、まずは相手方及び日子らに対して民法上扶養義務を負う抗告人による婚姻費用の分担によって賄われるべきであり、抗告人が負担すべき婚姻費用分担額を算定するに当たっては、相手方が受給している生活保護費を相手方の収入と評価することはできないというべきである」